福岡発、登山・アウトドア向けGPSアプリ「YAMAP」を中核に、ECの「YAMAP STORE」、保険子会社、地図データ活用事業などを展開するスタートアップ。「地球とつながるよろこび。」をパーパスに掲げる。
登山やアウトドアで使うスマホの地図アプリ「YAMAP」を作っている福岡発の会社。電波が届かない山の中でも自分の現在地や歩いたルートが分かるのが特徴で、460万ダウンロードを超える人気アプリ。ほかに登山用品を買えるネットショップ「YAMAP STORE」や、アウトドア向けの保険も手がけている。
個人の登山者・アウトドア愛好者を主な顧客とし、アプリの有料プレミアム会員(月額課金、有料会員率は報道時点で約20%)、ECでの物販、保険商品販売、企業・自治体向けのプロモーション支援やデータ提供(ブランディング・地域振興連携)など複数の収益源を持つBtoC+BtoBのハイブリッド型モデル。2023年10月期(第10期)売上高約15.6億円、2024年10月期(第11期)は約19.7億円と成長中だが、先行投資段階で営業損失が続いている。
国内の登山・アウトドア向けアプリ市場において会員数・ダウンロード数で最大手クラスの地位を確立しており、遭難防止に資する登山届・軌跡共有機能などにより自治体・警察等とも連携する社会インフラ的な存在になりつつある。地方(福岡)発のスタートアップとして複数回の大型資金調達(2024年5月に総額20.4億円調達)を実施し、登山人口自体は横ばい・微減傾向の中でもアプリの浸透率を伸ばしている点が特徴。
保険事業(アウトドア保険、将来的には行動データを活用したテレマティクス型保険の開発)、地図・データ活用事業(「YAMAP流域地図」等の新領域)、既存アプリの機能強化・グロース、EC事業の拡大などが今後の重点領域として挙げられており、エンジニア・データ活用人材、保険事業企画、マーケティング・EC運営などでの採用・配属が想定される。
2022年8月に新パーパス「地球とつながるよろこび。」を発表。人の幸せと地球環境の課題は本来不可分であるという考えのもと、登山・アウトドア体験を通じて「人と地球環境がともに豊かになる世界」の実現を目指す。従来掲げていた「人と山をつなぐ、山の遊びを未来につなぐ」という理念を、自然との共生・サステナビリティの視点を強めた形へ発展させたもの。
パーパスやカルチャーへの共感を重視し、各専門領域での即戦力性に加え、「仲間として一緒に働きたいか」というメンバーからの評価を採用基準に取り入れている。採用プロセスにはメンバー全員の合意形成が重視され、経営陣が採用を経営の最重要事項と位置づけている。登山・アウトドアへの関心や、課題解決に粘り強く取り組む姿勢、社内の学習・振り返り文化に馴染めることも重視される傾向がある。